見どころ

「京都一周トレイル」で新たな魅力を発見! 
Vol.5:夏の東山コース(瓜生山登山口~比叡山ケーブル駅)を歩く

2018-08-08

三方を山に囲まれた、盆地にある京都市。その山々を巡る「京都一周トレイル」は、4つのコース、全長約80㎞で、自然を満喫しながら歴史や文化にも触れることができます。東山コースは、伏見稲荷駅から比叡山ケーブル駅まで続く24.6㎞の最長コース。今回は瓜生山登山口から、終着点の比叡山ケーブル駅までを紹介します。

東山三十六峰の一つ、瓜生山に登る

瓜生山の登山口からすぐのところに、北白川大山祇神社があります。山の神々を祀る神社で、木々に包まれた境内に苔むした灯籠が並び、幻想的な雰囲気。登山の無事を祈願しに、お参りしてみましょう。

沢沿いの細い道を進むと、「白幽子巌居之蹟」と記された石碑が見えます。白幽子(はくゆうし)は江戸時代に俗世との関わりを断ち、瓜生山に暮らした人物。書に優れ、仙人と呼ばれるなど様々な言い伝えがあります。そこから尾根を行くと、不動明王の使者である童子が並ぶ狸谷山不動院の巡礼道。そのまま進み、登山口から40分ほどで瓜生山の頂上に着きました。

 

大山祇神社1(京都一周トレイル)
北白川大山祇神社の境内から、沢に沿ってルートが続く

 

大山祇神社2(京都一周トレイル)
地龍大明神には、山の主神の龍神が祀られている

 

白幽子旧跡(京都一周トレイル)
石碑は文人画家の富岡鉄斎によって建てられた

 

狸谷山不動院の巡礼道(京都一周トレイル)
狸谷山不動院の巡礼道は、三十六童子をお参りしながら頂上の奥の院へ向かう

 

 

戦場となった瓜生山

標高301mの瓜生山の頂上には、狸谷山不動院の奥の院があります。瓜生山は、室町幕府菅領・細川高国が城を築き、その後、武将の細川晴元軍に奪取されるなど、戦いが繰り広げられた場所。奥の院の裏手には、「勝軍地蔵」が安置されていた小さな石室が残っていました。

頂上からは、小城の出丸跡が続きます。途中眺めのよい場所もあるので、景色を楽しみながら歩きましょう。

 

瓜生山(京都一周トレイル)
勝軍山城があった瓜生山の頂上。山に現れた牛頭天王がきゅうりを好んだことが名前の由来なのだとか。

 

石室(京都一周トレイル)
勝軍地蔵があった石室。勝軍地蔵は現在、日本バブテスト病院の西の山にある

 

山道(京都一周トレイル)
一乗寺方向に開け、市内を一望できる場所も

 

 

音羽川から千日回峰行の道へ

やがて、大きな石鳥居が建つ「掛橋」と呼ばれる場所に出ます。いくつかのルートの分岐点になっていて、比叡山方面は音羽川沿いの道へ。岩場や急な下り坂を行き、小さな橋を通って音羽川を渡ります。「水飲対陣跡」の碑のところで、雲母坂から続く千日回峰行の行者道につながっていました。

 

掛橋(京都一周トレイル)
掛橋は、石鳥居や燈籠が見られ開けた場所になっている

 

音羽川(京都一周トレイル)
音羽川にかかる橋を渡る。沢沿いは足場の悪いところもあるので注意を

 

水飲対陣跡(京都一周トレイル)
「水飲対陣跡」の碑は、公家の千種忠顕が足利直義軍と比叡山西坂本水飲で戦い、戦死した地を示すもの

 

 

東山コースの終着地、比叡山ケーブル駅へ

「水飲対陣跡」の碑からケーブル駅までは登り道。風が心地よい木陰の道をゆっくり歩いて、小高い丘にある「千種忠顕卿戦死之地」の碑が見えたらゴールは目前です。木の階段を登り切ると、空高くそびえる二つの鉄塔が。その先の市内を一望できる見晴らしのよい場所に、比叡山ケーブル駅がありました。

寺社仏閣など、たくさん名所を通る東山コース。観光がてら山歩きを楽しんでみてはいかがでしょう。

 

展望(京都一周トレイル)
鉄塔前辺りは、比叡山ビュースポットになっていて景色が楽しめる

 

ケーブル駅1(京都一周トレイル)
瓜生山からケーブル駅までは2時間半ほど。ケーブル駅内は千日回峰行の写真館になっていた

 

ケーブル駅2(京都一周トレイル)
ケーブルは、冬季を除き9時台~18時台で運行。八瀬駅から比叡山駅まで、標高差561mで日本一を誇る
北白川大山祇神社
寺社名 北白川大山祇神社
住所 京都市左京区北白川瓜生山町2-83
電話番号
URL

狸谷山不動院
寺社名 狸谷山不動院
住所 京都市左京区一乗寺松原6
電話番号 075-722-0025
URL http://www.tanukidani.com/

この記事を書いた人

risato
京都と猫が大好きなライターです。お寺巡りや美術館巡り、ハイキングやマウンテンバイクが趣味です。京都の新たな魅力と楽しみ方を求めて、市内のあちこちに出没しています。