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京都一周トレイルvol.7 EC

「京都一周トレイル」で新たな魅力を発見! 
Vol.7:初秋の北山東部コース(釈迦堂~仰木峠)を歩く

三方を山に囲まれた、盆地にある京都市。その山々を巡る「京都一周トレイル」は、4つのコース、全長約80㎞で、自然を満喫しながら歴史や文化にも触れることができます。北山東部コースは、比叡山ケーブル駅から二ノ瀬まで続く17.9㎞のコース。今回は延暦寺・釈迦堂から、仰木(おおぎ)峠までを紹介します。

回峰行の峰道を進む

釈迦堂から修行道場「居士林(こじりん)」前を通り、ドライブウェイ下のトンネルを潜ります。そこからは回峰行の峰道。木々に覆われた修行の地を行きます。

道沿いには元三大師道の石碑やお地蔵さんが。木のゆるやかな階段を登ると青龍寺への分かれ道に出ます。浄土宗の開祖・法然上人の特別霊場である黒谷の青龍寺へは、そこから20分ほどです。

トンネル(京都一周トレイル)
居士林を超えるとすぐトンネルが見えてくる
峰道1(京都一周トレイル)
「北山10―2」の標識から、玉体杉方面へ峰道を進む
峰道2(京都一周トレイル)
峰道はドライブウェイに沿うように続いていた
分かれ道(京都一周トレイル)
途中合流する林道を進むと、黒谷と呼ばれる場所にある青龍寺に着く
御所を拝する「玉体杉」

分かれ道を過ぎると、「玉体杉」がある小高く開けた場所に出ます。延暦寺の西塔から横川(よかわ)へのちょうど中間地点で、回峰行者らが御所へ向かって天皇のご安泰を祈る「玉体加持」を行う場所なのだとか。木々の間からは、遠くに御所が見えていました。

横川中堂へとつながる峠の「峰辻」を超えると、尾根の登り道が始まります。

玉体杉(京都一周トレイル)
一際目を引く大きな玉体杉
展望(京都一周トレイル)
京都市内が一望でき、木々に囲まれた御所も見られた
峰辻(京都一周トレイル)
京都一周トレイルのコースマップが目印の峰辻
二つの山を越えて仰木峠へ

峰辻からの道は、二つの山を越える北山東部コース最大の難所です。木の根が張り巡らされた急な坂道を登り切ると、まずは標高767mの横高山の頂上。休憩を取りながら、次の水井山へ向かいます。20分ほど坂道を行くと、トレイルコースの最高地点となる標高794mの水井山に到着しました。

水井山から目指すのは、京都の大原と滋賀の仰木を結ぶ古道で、かつて多くの人や物資が行き交ったという仰木峠。今は案内板が立つだけの、ひっそりとした場所になっていました。

釈迦堂からは約2時間の道のりです。

横高山1(京都一周トレイル)
横高山へは、荒々しく険しい道が続く
横高山2(京都一周トレイル)
横高山の頂上。ベンチがあり、ちょっとした休憩ができるスポット
水井山1(京都一周トレイル)
水井山からの展望はなく、頂上を示す標識が置かれていた
水井山2(京都一周トレイル)
途中、東海道自然遊歩道のコースと合流し、歩きやすい道が続く
仰木峠(京都一周トレイル)
仰木峠は、京都の大原と滋賀の仰木、大尾(だいび)山への三方に分岐していた

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この記事を書いた人

risato
京都と猫が大好きなライターです。お寺巡りや美術館巡り、ハイキングやマウンテンバイクが趣味です。京都の新たな魅力と楽しみ方を求めて、市内のあちこちに出没しています。