三方を山に囲まれた、盆地にある京都市。その山々を巡る「京都一周トレイル」は、4つのコースからなり、全長約80㎞。自然を満喫しながら歴史や文化にも触れることができます。北山東部コースは、比叡山ケーブル駅から二ノ瀬まで続く17.9㎞のコース。今回は仰木(おおぎ)峠から、静原までを紹介します。
山里・大原を目指して
仰木峠からは、山を下って大原へ向かいます。しばらくすると、「ボーイスカウト道」と呼ばれる峠道の分岐に。急な下り坂なので、注意しながらゆっくりと進みましょう。20分ほど歩くと、林道と合流します。
林道の傍には小川が流れ、次第に水音が大きくなってきます。橋を渡って川を超えると、集落まであと少し。道の先に、山と集落とを隔てるフェンスが見えてきました。
のどかな景色を眺めながら
フェンスの先に広がっていたのは、山々に囲まれたのどかな大原の景色。西へ進むと、たくさんの車が行き交う国道367号線にぶつかります。道沿いにはバス停「戸寺」があり、大原三千院方面や国際会館方面へ向かうこともできます。仰木峠からバス停までは、1時間ほどです。
標識を頼りに、田畑に昔ながらの家々が並ぶ井手町の集落を行きます。高野川と宮川に架かる2つの橋を過ぎ、左手に大きな鳥居を見ながら林道を奥へ。突き当りには、大原八ヶ町の氏神である江文(えぶみ)神社があります。
もう一つの山里・静原へ
山間に佇み厳かな雰囲気に包まれた江文神社へ、足を延ばして参拝してみましょう。ルートは神社手前の「北山29」から、江文峠の旧道に入ります。頂上まで登ると府道40号線に出て、道沿いには「三体不動明王 金毘羅大権現」の石碑が。その先は琴平神社を通って、ロッククライミングのゲレンデが広がる金毘羅山へと続いています。
道路を横断して林道を行き、道路下をくぐると静原の集落に到着。バス停「戸寺」からは1時間半ほどです。