それぞれの土地で育まれ、愛され続けている菓子。そんな全国各地の銘菓が一堂に会する献菓祭と献菓展が、今年も平安神宮で行われました。
菓子業界の繁栄を願って
平安神宮があるのは、左京区の岡崎界隈。三条通から神宮通を北へ進むと、正面に朱色の大鳥居と應天門が見えてきます。
献菓祭は、毎年11月24日に開催されている秋の恒例行事です。京都をはじめ、全国各地から奉納される約150もの銘菓を神前にお供えして、菓子業界の繁栄を願います。午後3時になると本殿に宮司ら関係者が集まり、神事が執り行われました。
職人技が光る雅な工芸菓子
献菓祭に合わせて、23日~25日には額殿で献菓展があります。会場で一際目を引いていたのが、京都の老舗の職人さんが手掛ける工芸菓子。「舞妓」をテーマに舞妓さんがこたつでうたた寝する様子を表現したものや、茶碗や茶筅などが並ぶ「茶道」など、8つの作品が見られました。どれも菓子で作ったとは思えないほど、繊細で精巧なものばかりです。
展示されていた銘菓の中には、購入できるものも。職人技と各地の風土が生み出した多彩な菓子が、訪れた人々を楽しませていました。