三方を山に囲まれた、盆地にある京都市。その山々を巡る「京都一周トレイル」は、４つのコースからなる全長約80㎞で、自然を満喫しながら歴史や文化にも触れることができます。西山コースは、清滝から苔寺谷まで続く10.7㎞。今回は、鳥居本から亀山公園までを紹介します。
風情ある町並みの嵯峨鳥居本
石畳に萱葺き屋根の建物などが並ぶ鳥居本は、伝統的建造物群保存地区に登録されています。愛宕神社の門前町として発展し、集落の奥には大きな愛宕神社の一之鳥居が見られます。
コースは一之鳥居から、あだし野念仏寺や嵯峨鳥居本町並み保存館などを通って下ります。あだし野念仏寺のある化野地区は、平安時代以来の風葬の地の一つ。境内には今も約8000体の石仏や石塔が並んでいます。
嵯峨野の名刹を巡る
標識に従って嵐山方面へと進むと、二尊院に着きます。紅葉の名所で、総門から続く「紅葉の馬場」は見ものです。落柿舎（らくししゃ）の前に広がる小豆畑から「西山12」の標識を右に曲がると、正面には常寂光寺。小倉山の中腹にあり、境内から市内を一望することができます。
常寂光寺から少し歩くと、右手に小倉池が見えます。その奥には、日本で唯一の髪の神社である御髪神社があります。
竹林の小径を歩いて
トロッコ嵐山駅から、坂を上がって竹林の道へ。しばらくするとT字路に差し掛かり、右手に大河内山荘、左手は野宮神社へと続く道があります。
大河内山荘から野宮神社までの竹林は、嵐山を代表する景色の一つ。いつもたくさんの観光客でにぎわっています。T字路をそのまま真っ直ぐ進み、亀山公園へと入っていきます。鳥居本から亀山公園までは、徒歩30分ほどです。
