甘くふっくらとした栗は、秋を代表する味覚の一つ。そんな旬の栗を使ったスイーツが続々と登場しています。栗の美味しさを存分に楽しめる、和洋4つのスイーツを紹介します。
鶴屋吉信「栗まろ」
堀川今出川に本店を構える鶴屋吉信さんは、1803年創業の老舗京菓子店。手間ひまかけて作り出される京菓子は、見た目・香り・味わいのすべてにこだわった逸品です。
鶴屋吉信さんでは、期間限定のお饅頭「栗まろ」を販売されています。つくね芋を使い蒸しあげた薯蕷(じょうよ)の皮の中には、こしあんと大粒の国産栗がまるごと。薯蕷ならではのふわふわ感と程よい甘さのあん、そして蜜づけされてしっとりとした栗が絶妙です。秋の香りを閉じ込めた、贅沢な一品です。
アルチザナル「マロン」
アルチザナルさんは、2012年にオープンしたパン屋さんです。出町商店街近くにあるお店は、まるでギャラリーのようなスタイリッシュな雰囲気。店内には、ワインと相性の良いハード系のバケットやサンドイッチ、デニッシュ系の菓子パンやクロワッサンなどが並びます。
この時期、人気を集めているのが「マロン」です。サクッとしたデニッシュ生地に、クレームダマンドと和栗が3つ。バターと洋酒、そして栗の香りが口いっぱいに広がります。フランスで修業を積まれた店主自慢のパンを、ぜひ一度味わってみてください。
中村軒「栗むしようかん」
老舗和菓子店の中村軒さんは、明治の初めに饅頭屋として創業されました。桂離宮近くのお店には、名物の「麦代餅(むぎてもち)」や季節の様々な和菓子が並びます。店舗は、明治37年に建てられた風情ある日本家屋。茶店が併設され、美味しい和菓子を味わいながら四季折々を楽しめるのも魅力です。
中村軒さんでは、秋限定の和菓子「栗むしようかん」を販売されています。竹皮の包みを開くと、真ん中には大きな栗が一つ。丁寧に手剥きした国産栗を、でっちようかん風の生地で包み込んでいます。もちっと弾力のある生地に、ほろりと崩れる栗がマッチ。栗本来の優しい甘さが楽しめます。
ロトス洋菓子店「トロペジェンヌ」
烏丸通から松原通に入り裏路地を進むと、「因幡堂」の名で親しまれる平等寺があります。ロトス洋菓子店さんのお店は、その平等寺の正面。こぢんまりとした可愛らしい雰囲気の店内には、ケーキや焼菓子、ジャムなどが並びます。
ロトス洋菓子店さんでは、栗を使った3種類のスイーツを販売されています。その一つ「トロペジェンヌ」は、栗のバタークリームをブリオッシュ生地でサンドしたケーキ。口当たりの軽いブリオッシュに、洋栗とスコッチウィスキーを使った濃厚なクリームがよく合います。クルミと散らしたシュガーが、カリッと香ばしく良いアクセント。洋酒が栗の甘さを引き立てる、大人のケーキです。