お正月といえば、おせちやお雑煮などが定番ですが、京都ならではの和菓子もあります。伝統菓子や縁起菓子など3種を紹介します。
お正月の伝統菓子「花びら餅」
花びら餅は平安時代、宮中でお正月に食されていた「菱葩(ひしはなびら)」をもとに裏千家11世の玄々斎が考案したもので、明治時代以降、初釜で用いられるようになりました。
京阪本線「七条駅」の近くに本店を構える甘春堂さんでも、花びら餅が販売されています。柔らかな求肥で白味噌餡とゴボウの甘煮を包み、ほんのりピンク色に染まった姿はお正月らしい華やかさ。白味噌のコクとゴボウの風味が絶妙です。


商品名:「花びら餅」432円
新年を占う、亀屋良長の「宝入船」
名水・醒ヶ井水を使った、繊細で美しい四季折々の和菓子で有名な亀屋良長さん。冬限定商品の「宝入船」は懐中しるこで、器に入れてお湯を注ぐと、餅米の皮はとろりとしたお餅に変わり、小豆の甘い香りが広がります。そしてカラフルなゼリーが一つ。宝入船には松竹梅、ハート、亀のいずれかのゼリーがおみくじとして入っています。おみくじの内容は、添えられた用紙をチェック。美味しくいただきながら新年を占える、お正月にぴったりの和菓子です。


商品名:「宝入船」378円

歌会始のお題にちなんだ、とらやの「幼語り」
室町時代に京都で創業したとらやさんは、かつて御所の御用も務めた由緒ある和菓子屋。今では全国各地や海外にもお店を構え、名物の羊羹をはじめとする多彩な和菓子を届けています。
とらやさんでは、新年の干支や歌会始のお題にちなんだ和菓子があります。歌会始とは、宮中で行われる新年最初の歌会。2018年のお題は「語」で、店頭には薯蕷饅頭の「幼語り」が並んでいました。薄紅色の饅頭に三色の線で幾何学模様を描き、可愛らしい手鞠を表現。正月らしい風情と遊び心を感じられる和菓子です。


商品名:「幼語り」486円
