寒い日に、甘くて温かいぜんざいはいかがですか? 和菓子の文化が根付く京都には、美味しいぜんざいがいただける様々なお店があります。その中から3つのお店を紹介します。
かさぎ屋の「京都ぜんざい」
清水寺へ続く二寧坂の途中に、甘味処のかさぎ屋さんがあります。大正3年の創業で、風情ある佇まいが印象的。名物の三色萩乃餅をはじめ、京都ぜんざいや特製志る古セーキなどがあり、そのメニューは創業当時からほとんど変わっていないのだとか。
京都ぜんざいは、じっくり炊き上げた丹波産の大納言小豆に、七輪でこんがりと焼いた餅が2つ。手作り感のある優しい味わいで、程よい小豆の甘さと餅の香ばしさが楽しめます。素朴でどこか懐かしい、昔ながらのぜんざいです。
月ヶ瀬の「粟ぜんざい」
月ヶ瀬さんは、あんみつやぜんざいが人気の甘味処。昭和元年に創業した京菓子店に始まり、現在は市内に3店舗を構えています。10月~4月には、冬季メニューのぜんざいやしるこ、亀山などがいただけます。
粟ぜんざいは、蒸したもち粟をもち米でつないで丸餅形にし、その上から熱いこし餡をたっぷりとかけたもの。粟のぷちぷちとした食感や、独特の風味が楽しめます。ねばりの強い粟もちに、滑らかなこし餡を絡めると格別の美味しさに。素材の味を活かした、シンプルなぜんざいです。
茶寮宝泉の「丹波白小豆ぜんざい」
茶寮宝泉さんは、下鴨神社の北側に広がる住宅街の一角にあります。昭和27年創業の和菓子屋「宝泉堂」の茶寮で、庭園を眺めながら甘味がいただけると人気を集めています。
季節の和菓子やわらび餅、ぜんざいなどがあり、ぜんざいは大納言と白小豆の2種類。宝泉堂さんは「あずき処」と言うほど小豆にこだわりがあり、和菓子には丹波産の良質な小豆が使われています。
丹波白小豆ぜんざいは、ふっくらと炊かれた白小豆に、焼き目を付けた丸餅が入っています。白小豆は口の中でほろりと崩れるほど柔らかく、一粒一粒の美味しさがしっかりと感じられます。あっさりとした甘さで、口直しに添えられた黒豆の塩気が良いアクセント。「あずき処」ならではの、こだわりが詰まったぜんざいです。