「LORIMER 京都」のある五条駅周辺は、ホステルや個性派カフェなどが点在し国内外の観光客も多く、インターナショナルな雰囲気が楽しい場所。ニューヨークのブルックリンで魚屋さんを営むオーナーによる日本第1号店で、魚と野菜の「一汁三菜」を求めて、朝ごはんを食べに足を運ぶ人が増えています。
ブルックリンより逆輸入の和朝食
アメリカの魚卸業者などで働いた経験から「魚を主役にした和朝食を」と、ブルックリンにオープンし話題となった「OKONOMI」の姉妹店。1号店を京都にしたのは、ニューヨークと同様に世界中から観光客が集まる都市で、日本食の素晴らしさを世界に発信するのに適しているからだとか。海外の人へは日本らしさが、日本人にとっては洋風な空間でいただく和食が新鮮だと好評です。

心地良さの理由は風通しのいい空間とサービス
もともと京町家だったとは思えないほど、淡い木目と白を基調とした現代的なお店。店内に入ると魚を焼き上げる香ばしい香りに包まれ、カウンター奥で観光客相手に行われている魚教室の英語は、まるでBGMのように心地よく耳に届きます。スタッフは英語でも対応OK。感じがよくオープンな接客に心も和みます。日本の食文化などについても気楽に英語で質問できる風通しの良さ、ニューヨークで進化を遂げた海外受けする料理なども、人気の所以なのでしょう。



日本人も見直したい「一汁三菜」
地産地消を意識し、旬の鮮魚や野菜を使ったメインの「一汁三菜」は昔ながらの日本の献立。朝食で提供する魚の調理法は本店と同じく、オーブンを使った西京焼き、塩焼き、昆布締めなど仕入れる魚によって変え、毎日2、3種より選べます。
写真の魚料理は「カンパチの幽庵焼 オレンジジンジャー」、特製卵焼き、漬物や野菜の一品料理がワンプレートに盛られ、ふっくらと炊き上げられた白ご飯とみそ汁が付きます。また漬物や野菜料理には、スイスチャードなど洋風の野菜を使うこともあり、和と洋のコントラストが印象的です。

商品名:「一汁三菜」1500円


日本食を通したコミュニティの発信地
「LORIMER」では、魚の捌き方、刺身の切り方や包丁の研ぎ方などを教えるワークショップがあり、海外からのゲストに人気です。クラスでは「もったいない」精神に基づく日本の食文化や哲学なども交えて地元食材の扱いなどを紹介されています。
食を通して、日本人と外国人観光客が交流できる場所、新たな海外コミュニティの登場に期待できそうです。